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スペインの離島で子供達に犬のすばらしさを教える女性

エル・イエロ島って聞いたことありますか。西アフリカ沖のカナリー諸島のひとつ、ツーリストもあまり行かない小さな島です。私たち夫婦はそこで2週間過ごしました。

静まり返った村、大西洋を見下ろす丘に借りたコテージがあります。コテージと言っても家の中身はキャンプに毛が生えた程度で、2センチぐらいのムカデが何百と這い回っているし、家電は壊れているのが多くて、台所用具も使いものにならないような代物ばかり。ただし、海からの空気と静けさはどこにも負けないくらいです。

30年以上も島で暮らして、動物保護施設を経営しているカリンさんを訪ねました。
「ここに来た当時はひどい状態だったわ。犬は短い鎖でつないで飼って散歩には行かない。犬を散歩に連れ出してくださいと頼んでも、そんなこと男のすることじゃない、と主張するの」

しかし、今は散歩させる人もいるそうです。私は滞在中、村で2度だけ犬を散歩させている若い男性を見ました。でもやっぱり犬は相変わらず繋がれているか、裏庭の小さなオリに閉じ込められているかのどちらかが大多数のようです。休暇で行っても、そういう事実を見たり聞いたりすると休暇を楽しめなくなる自分がいます。

「貴女がこの島に住んだらここの人間が大嫌いになるだろうなあ」と、貸自転車店を営業しているドイツ人から言われました。

耳を澄ますと、どこからか、ワンワンキャンキャンと犬の鳴き声がしてくるのです。明らかに繋がれているか檻で飼われているかのどちらかです。そして、鶏を飼うように狭い檻一杯に猟犬を十何頭も飼っている人もいます。それでもカリンさんは諦めません。小学校に行って犬のすばらしさを子供達に知らせる活動をしています。(続く)

ザギトア選手と秋田犬

ロシアのザギトア選手に秋田犬が贈呈されることになっています。

秋田犬がどんな犬種か彼女は本当に理解しているでしょうか。彼女はまだ15歳。両親や家族が秋田犬の飼い方をしっかり勉強して、そのうえで飼うことを決心したのならいいのですが。

ドイツでは秋田犬も危険犬種の中に入っています。飼い方を間違えると危険な犬になるかもしれない、ということです。

私が憂えるのは、ザギトア選手が秋田犬を飼うことに感化されて、「私も秋田犬ほしい!」と安易に仔犬を買い求める人が出てくるかもしれない、ということ。半年後、殺処分センターの施設が秋田犬だらけになるかもしれない、ということ。昔、ハスキーやゴールデンレトリバーがたどった運命と同じく。

飼い主とその母親を襲ったチコ

3週間前の、ドイツでのできごとです。
チコという名前のアメリカン・スタフォードシャーテリアが飼い主の20代の男性とその母親を噛み殺すという事件が発生しました。

アメリカン・スタフォードシャーテリアは昔、闘犬用に繁殖された犬種です。ドイツでは闘犬はもちろん法律違反ですが、この犬種は一部の人に人気があって今でも繁殖されています。私が住む地区でも4、5頭はいます。

この犬種はすばらしいファミリードッグにもなるようで、人間にも犬にもほかの動物にも愛嬌をふるまういい子もいますが、問題は間違った飼い方をする人のもとで育てられた犬がいることです。

チコは部屋の檻に入れられていたようで、ベランダは糞が散乱していたといいます。散歩は夜だけ。集団住宅で、近所からは「犬を虐待しているようだ」、「よく吠える」などと動物愛護団体に苦情が持ち込まれていました。愛護団体はチコを2度見に来たそうですが、(夜間のみとはいえ)散歩には連れ出しているし、犬を取り上げるまでには至らなかったそうです。ドイツでは犬を虐待する人間から犬を救助します。

先週の月曜日にチコは注射で安楽死させられました。
チコの救命に30万人の人が抗議し、闘犬種専門のドッグトレーナーが「獰猛さを矯正するので引き取りたい」と申し出ました。

安楽死させられたことがわかると「チコこそ犠牲者だ」とデモがありました。興味深いのは、飼い主を憐れむ声がどこにも見られなかったことです。

そして数日後、またもや同じ犬種が飼い主の赤ん坊を噛み殺す事件が起きました。

闘犬種は20年ほど前に、トルコ人の飼っていたピットブルが公園にいた少年を噛み殺してから、闘犬種を減らす目的として犬税が10倍ぐらいになったことがあります。確かに一時期、ピットブルやスタフォードシャーテリア系はあまり見かけなくなりました。しかし、その後、犬種によって差別するのはナンセンスという人たちの言い分が通り、闘犬種は再び増えて来ています。

闘犬種であっても大多数は普通のおとなしい犬たちですが、飼い方を間違えると、野生の猛獣と同じになり得るのです。

東欧から連れて来られる犬たち

これで何回目でしょうか。先週もルーマニアナンバーの赤い大型ヴァンが近所の道路脇に停まっていました。と同時に、人々がぞくぞくと集まって来ます。さあ、犬の配達の時間です!!
 

その光景を初めて見たときはてっきり違法の車が犬を売りに来た、と早合点して、私は犬を受け取った人に、「何なんですか、これは!」とムキになって問い詰めた私でした。

ヴァンはルーマニアの獣医師二人が運転しています。定期的にドイツ各地を巡り、あらかじめ写真で「お見合い」していた未来の飼い主たちに犬を届けているのです。だからでしょうか。最近は近所にルーマニア出身の犬が多くなりました。

近所のHさんは昔、ミュンスターランダーというドイツの猟犬を飼っていました。その犬が亡くなった後、ルーマニアの保護施設のことを知り、施設の修理や、犬の世話のボランティアで時々ルーマニアに行っているそうです。彼女は自分に1頭、両親に1頭、ルーマニアから連れて帰りました。どちらも推定12歳の中型の老犬です。

彼女の話では、ルーマニアの保護施設といっても、名ばかりのところもあり、EUから支給された補助金を着服、犬は保護していると見せかけて撲殺するニセの「施設」も少なくないそうです。なかなか表沙汰にはならず、多くの犬たちが相変わらず残酷に扱われ、殺されている、というのが現状だと彼女は言っています。ドイツに連れて来られる犬は本当に超ラッキーなのだそうです。

道でいつも出会うおばあさんが飼い始めた犬はコーギーをそのまま大きくしたような薄茶の犬で、おとなしくて、おばあさんと一緒にいつも静かに歩いています。この、やさしい犬も、ルーマニアからドイツに連れて来られなかったら撲殺されていたかもしれない、などと想像するだけで恐ろしくなります。

移動式養鶏というグッドアイデアで鶏も喜ぶ

このところドイツでは養豚や養鶏のありかたの話題が多いです。動物性の食物は一切食べないヴィーガンの人たちが増えたせいかな?


ドイツの移動式養鶏はいいアイデアだなあと感心しています。毎日、車のついた鶏小屋自体を野原に引いてきて(野原の周囲はネットで囲ってある)、そこに鶏を放すのです。鶏たちは自由に歩き回り、土をほじり、砂浴びをし、そして薄暗くなるころには小屋に戻ってきます。車付きの小屋はいわゆる「寝室専用」といったところでしょうか。

この方式だと、鶏は農場や養鶏場の限られた空間に閉じ込められることがありません。何段も重なったオリに閉じ込める養鶏は、数年前、禁止になりました。平飼いが常識となったのですが、実際は同じ平飼いといっても、ピンからキリまであるようです。一般に、有機の、値段が高いタマゴや鶏肉は、広々とした畑や野原での放し飼い。つまり本当の地鶏のもの。出処がはっきりしているので、インターネットで、どのような飼い方をしているか消費者は確認することができます。

半年前、特別のエサを与えて、産ませた「健康的で美味しいタマゴ」をNHKで紹介していました。しかし、その養鶏場は従来の段々式になった狭いオリでした。

保護施設から犬を引き取る時にするべきこと

今日の新聞に、保護施設から犬を引き取る場合の注意事項が紹介されていました。
ドイツの動物保護施設で犬を引き取るのは、実はそう簡単ではないのです。本当にその犬と相性が合うのか、施設側も希望者も見極める必要があります。
この犬を引き取りたい、と思ったら、まず散歩に連れ出します。そして、数回通って、犬と仲良しになる。散歩に行く。家に連れて行って犬の反応を見る。

そこまでしないと、犬が新しい飼い主と相性がいいのかどうかわかりません。
晴れてお目当ての犬を譲り受けることが決まったら、200~400ユーロ支払います。施設によって金額は異なります。これには予防注射代や、オス犬の去勢代金も含まれていることがあります。そして、施設で食べていたエサを分けてもらい、徐々に家で与えるエサに慣れさせます。

ドイツの考え方を見ていると、「人間は犬の立場になって考えている」という気がします。犬の幸せは(そして、すべての家畜動物の幸せも)人間がどう振る舞うか、によって決まるのです。

ヴィーガンになりたいけど

みなさまはお肉やお魚を召し上がりますか。私はお魚中心の生活、たまに鶏肉をいただきます。

でも心の中では、本当はヴィーガンになりたいなあって思っています。ドイツでも若い人を中心に、乳製品も玉子も食べない、ベジタリアンより更に厳格なヴィーガンが増えているんですよ。今ではどのスーパーにも、ヴィーガンのコーナーが設けられているくらいです。大学の食堂ではヴィーガンやベジタリアンのメニューはもはや当然といった具合です。

私がヴィーガンになりたいと思うのは、現代の動物の飼育が家畜にとって不自然なケースが多いという理由からです。一生、土を知らない鶏たち、狭い畜舎で育つ牛、横になることさえできない豚、生まれたとたんにオスだからという理由で殺されるヒヨコたち、オスの牛は隔離され、陽の当たらぬ小屋で屠殺までの数ヶ月の命。

これでいいんだろうか?
人間はこんなこと、し続けていいんだろうか?

そんな疑問がいつも心の中に渦巻いていて、玉子を割るたびに、ヨーグルトのフタを開けるたびに、大きな疑問符が目の前に浮かび上がるのです。

高齢犬だけを斡旋する保護団体

保護施設に仔犬や幼犬が来ると、1,2日内に引き取り手が見つかりますが、10歳以上ともなると難しくなります。そもそも仔犬が保護団体に来ることはめったにないそうです。仔犬は引っ張りだこなのです。(だから東欧から仔犬をスシ詰めにして密輸する人が減りません。)

ドイツには10歳を超した犬専門に扱う団体があって、様々な犬種と雑種の高齢犬が新しいファミリーを待っています。先日は16歳雑種、という子がいました。近所の50代の女性は、13歳の大型雑種のむく犬を引き取りました。

天国に送り出すまでの間、たとえ一緒にいる期間が三ヶ月でも半年でも、地上での残された時間を安心して生きるチャンスを与えることができたら、と思います。

私も、再び犬を引き取るとしたら10歳以上を選ぶでしょう。自分の年齢も考慮に入れないとなりませんものね。

東欧から来た犬たち

最近は東欧から連れて来られた犬が本当に多くなりました。

これまである犬種にこだわって、ブリーダーから血統書付きの犬を買っていた人たちも、その犬が亡くなった後、次はティアハイムや愛護団体から譲り受けるというケースです。

近所には、ルーマニアから来た犬が何頭もいます。ルーマニアでは動物愛護意識がまだまだで、保護されている犬を撲殺したり、きちんと避妊手術を受けて再び放たれた犬たちが銃殺されたり、悲しい話が跡を絶ちません。

私が住んでいる町にも、ルーマニアの犬を救うグループがいくつかあります。

近所の人が飼っているルーマニア出身の犬たちは大型犬も小型犬も、おとなしく、やさしくて、こんな犬たちを殴り殺すという行為が理解できません。

私がテレビでたまたま見てしまった悲しい光景を思い出してしまいます。道で小型犬を殴り殺そうを棍棒を振り下ろす男、保護施設のはずである収容所で、おとなしい犬たちを引きずり出しては棍棒で撲殺する男たち。哀れな鳴き声が耳から離れません。(それは隠しカメラで撮影された映像でした。)

ヒヨコの運命はいかに?

この欄では犬猫だけでなく、家畜動物一般についても情報をお知らせしたいと思っています。

「なんだ、ニワトリの話?」とお思いにならず、ペット以外の動物たちの命についても一緒に考えましょう。

ドイツでは今、ヒヨコの殺処分について論議を呼んでいます。

ここでも何度か書きましたが、多くの先進国で、オスのヒヨコは一日を待たずに殺されてしまいます。最近、テレビでよく、殺処分シーンが報道されます。私など、目をそらしてはならないとわかっていながらもやっぱり見るのが苦しくて、つい横を見てしまいます。

そして、玉子を買うときにそのシーンが頭に浮かびます。鶏肉を買うときにも。朝、目玉焼きを作るときにも。

オスのヒヨコを即、殺すのは人道に反する、しかし、オスのヒヨコを生かす方法は?

さらに多くの養鶏場が必要となります。ドイツではオリに閉じ込めて飼うことは法律で禁止されていますから、放し飼いということになりますが、それにはより広い土地が必要になります。ドイツで養うのがムリならば、東欧諸国のようなドイツより物価の安いところへ移送して養うことになるのでは?といった意見もあり、本当に難しい問題です。

今日、オスのヒヨコ殺処分に関する法律ができるかどうかの判定がなされることになっています。

その是非は数年来、ニュースになっていますが、いずれ、生まれたばかりのヒヨコの殺処分は法律で禁止されると思います。

しかし、オスのヒヨコも数ヶ月で精肉工場行きでしょう。
どちらが人道的か?という疑問は終わりそうにありません。

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