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25刷になりました!「ペットたちは死後も生きている」

拙訳「ペットたちは死後も生きている」(ハロルド・シャープ著 日本教文社)は先日、25刷を迎えました。みなさまに読んでいただいて、著者のシャープさん、天国でニッコリなさっていると思います。

これまでにいろいろな方から「この本にめぐり合えてよかった」というお手紙を受け取りました。

この本の翻訳はわたくしにとって喜びでした。1行1行にシャープさんの、動物たちへの愛が凝縮されているように感じました。

この本を出版してくださった日本教文社と編集者のみなさまに感謝しています。

シャープさん、読んでくださったみなさま、すばらしい編集者である田中様、日本教文社のみなさま、本当にありがとうございます。

これからもこの本がペットを亡くして悲しんでいる人たちを慰め続ける存在でありますことを願っています。

小野千穂

40トンのトラック4台がルーマニアに物資を運んだ

前回書いた、ルーマニアに犬用物資を運ぶトラックの続きです。

寄付された物資は何と40トン・トラック4台分!
始めはラーブさん(トラック女性運転手)は「十分に集まらないんじゃないかなあ」って心配していたそうです。ところが、メディアやインターネットで情報が流れると、ドイツとオーストリアから、アッというまにドッグフード、毛布やタオル、犬用玩具、犬用グッズが届いて倉庫は満杯になってしまいました。

個人からの寄付だけでなく、地元の大型スーパーマーケットや、企業も協力してくれました。(リストがあったので、私はラーブさんに寄付してくれたスーパーを選んで買い物しています。こういうことに関心のある店でしか買い物しないゾ!)ある企業は1500キロものコーンミールを寄付してくれたそうです。ルーマニアの骨と皮だけの犬たちがこれで満腹するまで食べることができます。

さて、途中からラーブさんの悩みは「全部をどうやって運ぼう?」になってしまいました。ラーブさんの運転する1台のトラックではとても間に合わない。しかし、運送会社があと3台の40トン級トラックを準備してくれたのです。もちろん運転する人たちも倉庫でトラックに荷物を詰め込む人たちも全員ボランティアです。(私たちが次回引越しをするときはこの運送会社を使います!)

オーストリアのウィーンでも物資が集まっていたので最後にピックアップした後、4台は無事ルーマニアに到着したのでした。

ラーブさんの活動は多くの人の共感を呼び、「ルーマニアのストリートドッグを保護しよう」というキャンペーンは大成功をおさめました。ルーマニアでは犬たちが無差別に撲殺されています。EUから犬の保護のために支給されている膨大なお金は横領され、犬たちのために使われるどころか、保護施設と謳う場所でさえ犬たちは撲殺されているのです。

そのルーマニアにもようやく真剣に取り組む保護活動家が数人現れました。ラーブさんはその人たちと絶えず連絡を取り合っています。

そして、「一頭でも多くの命を救いたい」というラーブさんの思いはどんどん実現化しています。ルーマニアに1000頭収容できる「動物ホーム」が7月、建築されるのです。

ルーマニアの犬を救いに行くドイツ人

隣り村の花屋さんにお花を買いに行ったら、ドアにポスターが。

「ルーマニアの犬のシェルターに行きます。毛布、タオル、フード、玩具、犬用の物、なんでもいいので寄付のご協力をお願いします」

花屋のオーナー女性はそのボランティアの知り合いで、犬救助に協力しているのだそうです。チューリップや蘭や百合の後ろに救援物資が詰まった袋や箱がありました。私も今日からタオルや毛布を集めて洗っているところです。ドラえもん貯金箱もぎっしり2ユーロコインが入っているので、それを今回1匹、じゃなかった、1個、寄付しようって思ってます。もちろんドラえもんはルーマニアに行きません。ドラえもんのお腹に入っているコインだけです。かなりあるかも!

この女性は毎年2回、トラックでルーマニアまで物資を運び、帰りには4頭の犬を連れて帰ります。この町の動物ホームで新しい飼い主を探すのです。東欧の犬は路上犬だったせいか、おとなしく、犬同士もけんかしないので、扱い易く希望者はすぐ決まります。

ルーマニアでは犬の虐殺が堂々と行われているそうです。テレビでも虐殺しているシーンが放映されて、ドイツ人は今、「ルーマニアの犬を救おう!」という運動を至るところで行っています。

楽しかったですか「ペット博」

横浜で先月、「ペット博」というものが開催されたことご存知でしょうか?

子犬子猫の生体販売もあったそうです。しかも、関係者の話では、翌朝一番の仕事は、死んでいる子犬子猫の処理。

子犬子猫は遠くから運ばれてきて、ただでさえ弱っているのに、夜間、寒い会場に置き去りなので死んでもおかしくないでしょう。

私たちは一体いつまで、このような事実を知らされないまま過ごすのでしょうか? そして、いつになったら政治家が動物のために動いてくれるのでしょうか? (その政治家を選ぶのは私たちだということも忘れてはなりません。)

「カネのためなら何でも売る」式の商売をなくすには法律しかないのです。人のモラルの変化を待っていたらそれまでの間に、無数の犠牲が出るだけです。


私たちに今日、できること。

買わない。
買おう(飼おう)と思っている友達がいたら、現状を知らせる。管理センターから引き取る選択があることを教えてあげる。殺さないよう努力している愛護センターの近くにある管理センターのほうでは、連れて来られた犬猫は100%殺処分されている、という例もあります。

この金魚はまだまだ大きくなります!

先日、大型の園芸店に行ってペットコーナーを通りかかると、金魚のコーナーで大きな注意書きのポスターが目に止まりました。(ドイツのペットショップでは犬猫を販売しないのが基本であり、モラルです。)

100×40×50?(何?この数字)。

下の説明を読んでわかりました。
「これらの金魚、大きくなります」。

「水槽の大きさは最低これだけはないと、動物愛護法に違反します」とありました。

ドイツで「金魚」と言うと、日本式の金魚だけでなく「ヒブナ」のような胴長の魚も含まれているから、そりゃある程度大きくなるでしょう。でも小さいうちはわかりません。

犬猫の生体販売をしている日本中のペットショップに、こういうポスターがあったらなあ。

●この犬種は成長したら(3ヶ月後には)毎日5回の散歩が必要である。散歩に行かないと近所から警察か獣医局に通報される覚悟で。
●散歩に連れ出さない、つないで飼う、長時間の留守番、いずれも虐待という法律違反。
●この犬種は一日一度は広い場所:森や野原で思い切り走らせないとストレスがたまって病気になる。そういう環境に住んでいないのであればこの犬種はあなたに向かない。(ドッグラン不可)
●15年(或いはそれ以上)家族として一緒に暮らすだけの経済的余裕、時間的余裕あるだろうか。
●獣医師は健康な犬猫を安楽死させない。(日本中の殺処分設備は2213年10月に廃止された。)

もちろん、ベストは犬猫の生体販売もなく、殺処分もない世の中です。そういう日本を夢見てます。

映画 「ライフ オブ パイ」 Life of Pi

先日、「ライフ オブ パイ」という冒険ファンタジー映画を観ました。オーストラリアからカナダに、経営していた動物園の動物たちを連れて移住しようと貨物船に乗り込んだインド人一家。しかし大嵐に遭い、貨物船は沈没。パイという名の青年と1頭のベンガル虎だけが生き残り、救命ボートで漂流するというストーリーです。
スピリチュアルな言葉やシーンもあり、それはそれですばらしかったけれど、私が最も魅了されたのは色彩でした。

英国で活躍した霊能者ハロルド・シャープさんも書き、霊能者のポールからも聞いていたこと。それは天国の美しい色でした。
天国(霊界)では地上で私たちが見ることのできる色彩以上の色彩があり、「光」に包まれているということ。地上の私たちが天国にいる人たちや動物たちのために祈れば、光はますます強く美しく光るのだということ。

「ライフ オブ パイ」は、現実の世界では実際に見ることが難しい色と光を見せてくれます。「なんて美しい……」とうっとり見入ってしまいました。
夜光虫で光り輝く海がその中のひとつ。私は夜光虫で輝く海を、マレーシアの離れ島に行くために乗った小さな船から少しのあいだ見たことがあります。そのときは、海に金銀の砂のようなものが混じっていてそれが月で反射しているのか?と思ったのでした。

真夜中の静まりかえった海で青年は輝く海の美しさのとりこになるのですが、そのシーンを見ていて、以前ここでも紹介した映画「コンタクト」という映画の1シーンを思い出しました。本人も自分がどこにいるかわからない。地上ではない、霊界みたいなところに来てしまったわけですが、主人公のエリーが手で「空のような空間」を撫でるとそれが波のように動く……そのシーンが、夜光虫が光り輝く太平洋で海の水をすくいとっては見入ってしまう部分と重なったわけです。

「ライフ オブ パイ」は、単なる冒険映画でもファンタジー映画でもないです。遠い過去に経験したのに忘れていたものを思い出させてくれる、というか……、それが何なのかということまではわからないのですが観終わってから、不思議な気持ちになったのでした。

獣医師になるべきでなかった獣医師

スペインのある町で、野良犬と野良犬の多さに驚いたドイツの獣医師がボランティアで犬猫の避妊手術(無料)をし始めたところ、町のスペインの獣医師たちから、「よけいなことしてくれるな。我々の収入源がなくなる」と文句が出たそうです。

日本でも似たような話を聞いたことがあります。「野良猫の無料避妊手術を一番に反対するのは獣医師である」と。犬猫の避妊手術を大きな収入源にしている獣医師は、自治体やボランティア獣医師が無料もしくは安価で避妊手術をしたら困るわけです。

私の従姉は、近所の野良猫の避妊手術に100万円使ったと言っていました。私も母の家にやってくる猫たちの避妊手術にかなりお金を使いました。野良猫が庭で6匹も子を生んだときは、「親猫も含めて子猫たちの避妊手術をしてほしいが、割引してくれないか」と電話帳で調べた獣医師に電話したら「よそを探すんだね!」と冷たい返事が返ってきました。他の獣医師も大体同じような返事でした。結局、こっそり安価で手術してくれる獣医師のところに、愛護グループの人が連れて行ってくれましたけど、その獣医師の名前は絶対に口外しないように言われました。

日本には2種類の獣医師がいるようです。

動物が好きで好きで、救いたいと願って獣医師になった人。
動物が特に好きというわけでもないが、親が獣医師なので跡継ぎとか、高収入が望めるとかいう理由でなった人。

ドイツで獣医師になるのは並み大抵のことではありません。職業的な地位付けをするとしたら、はっきり言って人間の医者よりも高いくらい。「獣医師を目指して獣医学を専攻したけれど難しすぎたので途中で方向転換して人間の医者になった」という話は笑い話ではありません。動物が特に好きでもない、動物は金儲けの手段ぐらいに考えて得られる職業ではないのです。まず、相当に頭脳がよくなければならない。そして、動物を愛していなければなれない。なぜなら、ドイツの獣医師の目指すところはただひとつ。「動物の命を救う」ということなのですから。


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付:ドイツで、健康なペット動物を人間の都合で安楽死させることは法律に反します。獣医師のもとでの安楽死を選択するのは、動物が治療しても治る見込みがなく苦痛を伴っており、そのまま生かせるのはその動物にとって幸せなことではないという場合のみです。

そもそも、日本の殺処分=安楽死による殺処分というふうに誤解しているかたが多いです。日本の殺処分は窒息死です。死に至るまで動物たちは苦しみ悶えます。ガス室に送られるまでの1日から数日間の精神的な苦しみも相当なものでしょう。どうか、みなさま。これについても考えてみてください。

政治家のみなさま、聞いてください!

政治家のみなさま。
お願いがございます。
思い切って殺処分を廃止してください。いつかゼロにするというのではそれまでにどれだけの年月がかかり、それまでにどれだけの命が「産業廃棄物」になるでしょうか?

ドイツ、オーストリア、スイスでは犬猫の殺処分は法律で禁止されています。日本人の動物愛護意識もずいぶんと高くなり、捨てる人はまだまだいるけれど、救う人、救いたいと願っている人の数のほうが多いはずです。捨てる人をゼロにすることは世界で最も動物愛護意識が発達しているスイスでさえ無理なことなんです。

法律で禁止すれば、国内の管理センターや愛護センターは、犬猫を生かす設備を整え、職は増えます。殺したくはないが殺さねばならない、と言っていた職場の人たちは、殺処分のガスのボタンを押す代わりに、犬猫の管理をすることになります。予算が足りない? だいじょうぶです。生かすと決まれば、ボランティア募集です。寄付だってたくさん集まります。ドイツのように。オーストリアのように。オランダのように。スイスのように。

ドイツの動物ホームはほぼ全部民間の経営です。(旧東ドイツには自治体経営のもあるようですがごくわずか)自治体が経営しているのではありません。

いいことは真似しようではないですか。
ともかく殺さない法律を作っていただきたい。
え?人間の問題が先? 
老人問題が先?子供手当ての問題が先? 

もし人間の問題を先に解決してからでないと犬猫の命を救うことができないのであれば、殺処分は日本から永遠になくならないでしょう。人間の問題がすべて解決する日など、絶対に来ないから。

人間の命をだいじにする人は動物の命だってだいじにします。

同時進行でいきましょうよ。人間のより豊かな暮らしを願いつつ、動物たちの苦しみをも取り去る。

政治家のみなさま。
先進国であるはずの日本がいまだに犬猫の殺処分をしていることは、国の恥なんです。

ダライラマの言葉

「私たちがこの世にいる本来の目的は、他者を助けることだ。もしあなたが助けることができないというのであれば、少なくとも傷つけないで。」ダライラマ

これはまさに動物たちにも言えることです。

犬猫が嫌いでもいい。触りたくなくてもいい。動物愛護に興味なくてもいい。でも、少なくとも、動物たちを傷つけてほしくない。

犬猫を飼っては虐待する人間がいます。どう見ても虐待と思って警察に報告しても、日本の警察は動いてくれません。しかも飼い主は虐待と思っていないのです。一度も散歩に連れてもらったことのない犬、ある土地から一夜のうちに消えた(消された)多数の猫たち、一生つながれて餌もろくに与えられていない大型犬、山に捨てられ放浪し続けたアフガンハウンド。私の周囲だけで、何匹も何頭もいます。日本の友人たちは涙ながらにもどかしさを語ります。

殺処分ゼロを目指すのではなく、殺処分を廃止する運動をしよう

はっきり申します。殺処分ゼロを目指したら、あと300年かかるかもしれません。ペットショップは相変わらず増え続けるのが目に見えています。ペットショップやインターネットで犬猫を買う人は減らないでしょう。簡単に買い、簡単に捨てる人はいつだってどこにだって、ここドイツにだっています。
「ドイツの殺処分ゼロ」は、「はじめ殺処分があったけど、人間の意識が少しずつ進化していってゼロになった」のではありません。
はじめから、殺処分はなかったのです。
管理センターや愛護センターの殺処分機械「ドリームボックス」を廃棄処分しないかぎり、つまり、殺処分そのものを廃止しないかぎり、苦しみながら死んでいかねばならない犬や猫がいるということです。
犬猫を苦しませながら死なせる、ということは先進国にふさわしくない行為なのです。
どうか、このことについてお友達や家族のかたに話してください。

私たち日本人の動物愛護意識はすでに、かなりいい線まで行っているはずです。つまり、捨てる人よりも救う人の数のほうが多くなっていると思います。ドイツですべての犬猫を生かすことができるのは、救う人の数が多いのと、もうひとつ。法律で、殺処分は禁止しているからです。

本物の動物愛護を実現させるには、ある日、一気にジャンプするしかない。動物愛護パラダイム、です。

政治家に訴えましょう。殺処分を禁止してください、と。