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獣医師になるべきでなかった獣医師

スペインのある町で、野良犬と野良犬の多さに驚いたドイツの獣医師がボランティアで犬猫の避妊手術(無料)をし始めたところ、町のスペインの獣医師たちから、「よけいなことしてくれるな。我々の収入源がなくなる」と文句が出たそうです。

日本でも似たような話を聞いたことがあります。「野良猫の無料避妊手術を一番に反対するのは獣医師である」と。犬猫の避妊手術を大きな収入源にしている獣医師は、自治体やボランティア獣医師が無料もしくは安価で避妊手術をしたら困るわけです。

私の従姉は、近所の野良猫の避妊手術に100万円使ったと言っていました。私も母の家にやってくる猫たちの避妊手術にかなりお金を使いました。野良猫が庭で6匹も子を生んだときは、「親猫も含めて子猫たちの避妊手術をしてほしいが、割引してくれないか」と電話帳で調べた獣医師に電話したら「よそを探すんだね!」と冷たい返事が返ってきました。他の獣医師も大体同じような返事でした。結局、こっそり安価で手術してくれる獣医師のところに、愛護グループの人が連れて行ってくれましたけど、その獣医師の名前は絶対に口外しないように言われました。

日本には2種類の獣医師がいるようです。

動物が好きで好きで、救いたいと願って獣医師になった人。
動物が特に好きというわけでもないが、親が獣医師なので跡継ぎとか、高収入が望めるとかいう理由でなった人。

ドイツで獣医師になるのは並み大抵のことではありません。職業的な地位付けをするとしたら、はっきり言って人間の医者よりも高いくらい。「獣医師を目指して獣医学を専攻したけれど難しすぎたので途中で方向転換して人間の医者になった」という話は笑い話ではありません。動物が特に好きでもない、動物は金儲けの手段ぐらいに考えて得られる職業ではないのです。まず、相当に頭脳がよくなければならない。そして、動物を愛していなければなれない。なぜなら、ドイツの獣医師の目指すところはただひとつ。「動物の命を救う」ということなのですから。


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付:ドイツで、健康なペット動物を人間の都合で安楽死させることは法律に反します。獣医師のもとでの安楽死を選択するのは、動物が治療しても治る見込みがなく苦痛を伴っており、そのまま生かせるのはその動物にとって幸せなことではないという場合のみです。

そもそも、日本の殺処分=安楽死による殺処分というふうに誤解しているかたが多いです。日本の殺処分は窒息死です。死に至るまで動物たちは苦しみ悶えます。ガス室に送られるまでの1日から数日間の精神的な苦しみも相当なものでしょう。どうか、みなさま。これについても考えてみてください。

政治家のみなさま、聞いてください!

政治家のみなさま。
お願いがございます。
思い切って殺処分を廃止してください。いつかゼロにするというのではそれまでにどれだけの年月がかかり、それまでにどれだけの命が「産業廃棄物」になるでしょうか?

ドイツ、オーストリア、スイスでは犬猫の殺処分は法律で禁止されています。日本人の動物愛護意識もずいぶんと高くなり、捨てる人はまだまだいるけれど、救う人、救いたいと願っている人の数のほうが多いはずです。捨てる人をゼロにすることは世界で最も動物愛護意識が発達しているスイスでさえ無理なことなんです。

法律で禁止すれば、国内の管理センターや愛護センターは、犬猫を生かす設備を整え、職は増えます。殺したくはないが殺さねばならない、と言っていた職場の人たちは、殺処分のガスのボタンを押す代わりに、犬猫の管理をすることになります。予算が足りない? だいじょうぶです。生かすと決まれば、ボランティア募集です。寄付だってたくさん集まります。ドイツのように。オーストリアのように。オランダのように。スイスのように。

ドイツの動物ホームはほぼ全部民間の経営です。(旧東ドイツには自治体経営のもあるようですがごくわずか)自治体が経営しているのではありません。

いいことは真似しようではないですか。
ともかく殺さない法律を作っていただきたい。
え?人間の問題が先? 
老人問題が先?子供手当ての問題が先? 

もし人間の問題を先に解決してからでないと犬猫の命を救うことができないのであれば、殺処分は日本から永遠になくならないでしょう。人間の問題がすべて解決する日など、絶対に来ないから。

人間の命をだいじにする人は動物の命だってだいじにします。

同時進行でいきましょうよ。人間のより豊かな暮らしを願いつつ、動物たちの苦しみをも取り去る。

政治家のみなさま。
先進国であるはずの日本がいまだに犬猫の殺処分をしていることは、国の恥なんです。

ダライラマの言葉

「私たちがこの世にいる本来の目的は、他者を助けることだ。もしあなたが助けることができないというのであれば、少なくとも傷つけないで。」ダライラマ

これはまさに動物たちにも言えることです。

犬猫が嫌いでもいい。触りたくなくてもいい。動物愛護に興味なくてもいい。でも、少なくとも、動物たちを傷つけてほしくない。

犬猫を飼っては虐待する人間がいます。どう見ても虐待と思って警察に報告しても、日本の警察は動いてくれません。しかも飼い主は虐待と思っていないのです。一度も散歩に連れてもらったことのない犬、ある土地から一夜のうちに消えた(消された)多数の猫たち、一生つながれて餌もろくに与えられていない大型犬、山に捨てられ放浪し続けたアフガンハウンド。私の周囲だけで、何匹も何頭もいます。日本の友人たちは涙ながらにもどかしさを語ります。

殺処分ゼロを目指すのではなく、殺処分を廃止する運動をしよう

はっきり申します。殺処分ゼロを目指したら、あと300年かかるかもしれません。ペットショップは相変わらず増え続けるのが目に見えています。ペットショップやインターネットで犬猫を買う人は減らないでしょう。簡単に買い、簡単に捨てる人はいつだってどこにだって、ここドイツにだっています。
「ドイツの殺処分ゼロ」は、「はじめ殺処分があったけど、人間の意識が少しずつ進化していってゼロになった」のではありません。
はじめから、殺処分はなかったのです。
管理センターや愛護センターの殺処分機械「ドリームボックス」を廃棄処分しないかぎり、つまり、殺処分そのものを廃止しないかぎり、苦しみながら死んでいかねばならない犬や猫がいるということです。
犬猫を苦しませながら死なせる、ということは先進国にふさわしくない行為なのです。
どうか、このことについてお友達や家族のかたに話してください。

私たち日本人の動物愛護意識はすでに、かなりいい線まで行っているはずです。つまり、捨てる人よりも救う人の数のほうが多くなっていると思います。ドイツですべての犬猫を生かすことができるのは、救う人の数が多いのと、もうひとつ。法律で、殺処分は禁止しているからです。

本物の動物愛護を実現させるには、ある日、一気にジャンプするしかない。動物愛護パラダイム、です。

政治家に訴えましょう。殺処分を禁止してください、と。

Zippeiくんたちの死:ドイツなら「動物虐待」として処罰の対象

このタレント兄弟犬と他の5頭の最期は、ご存知の通り、実に哀れなものでした。声帯まで切られていたそうで、最悪です。ドイツでは声帯を取り去るなど、もってのほか。

ところで、日本のテレビ局は今回の事件で何か学んでくれるのでしょうか。お金儲けのため、視聴者獲得のために、氷原を走るに適したような犬たちを真夏、車に閉じ込め、町から町へ移動して歩く。有名人を飼い主に見立て、「愛犬と共にふれあいの旅」という虚構の世界を作る。視聴者に、「なんてかわいい犬!」、「心がなごむ!」と言わせるために。

ドイツで車に犬を閉じ込めて出かけた結果、熱中症で犬が死んだら、飼い主は動物虐待として罰金を支払わなければなりません。幸い、犬が一命を取りとめたとしても、動物虐待で罰金です。日本のネットで検索したら、何人もの人たちがこう書いていました。「これは<立派な>動物虐待ではないのか?」。まさしくその通り。

しかし今回の事件を見てもおわかりのように、日本の法律では動物虐待になりません。ドイツではどこから見ても動物虐待として処罰されるというのに。

ドイツでは、暖かい日や暑い日に、たまたま車内に残されている犬を見つけたらまず飼い主を探しますが、飼い主がすぐに探し出せない場合は、迷わず警察に連絡。警察は窓ガラスを破って犬を救出します。中の犬がすでにぐったりしていて、警察を呼ぶ時間さえないと判断したら、窓ガラスを破っても罪になりません。ドイツの法律は犬の命と、犬を救う人を守るのです。

Zippeiくんたちの死は私たちに何を教えてくれるか

100度近いサウナに入っている時にドアが開かなくなり、助けを呼ぶにも声が出ない。そのような状態で彼らは死んでいったのですね。Zippeiくんたちが死に到るまで高熱地獄でどれほど苦しまなければならなかったか想像しただけで恐ろしくなります。

以前、日本のテレビのタレント犬が「使用後」は保健所行きというケースがあったそうです。又、友人の娘さんは雑誌のモデルで有名だったのですが、「撮影に使った動物を捨てるような世界はもういや」と言ってモデル業を辞めました。(彼女、撮影後に<廃棄>された猫を飼っています。)

飼い主でもない人間が飼い主であるような錯覚を視聴者に与え、犬連れで各地を訪問する。犬はこの場合、単に視聴者獲得の道具でしかありません。ドイツ人たちにこの番組のことを話すと、「それって犬にはすごいストレスでしょう? 動物虐待よ」と言います。一般の人の反応がこうなのです。


Zippeiくんたちの死を無駄にしないためには私たちがこのような番組にNOという態度を取るしかないのです。そのようなかたちで、私たちは哀れな一生を過ごすことを強いられる犬たちをなくすことができます。

犬を愛する人間は犬を金儲けの道具には使わないでしょう。ましてや手術で声帯を取ったりするでしょうか? (声帯を取ることなどEUでは禁止されています。)

もうあのような番組はボイコットしようではありませんか。
番組制作者にメールを出し、手紙を書く、電話をする。心の中で思うだけでは伝わりません。「タレント犬はもう要らない」という声を行動で伝えましょうよ。これが私たちに今、できることです。これがZIPPEIくんたちの死が私たちに残したメッセージだと私は思います。

今年からファーを買わないで

熱波のせいで西ヨーロッパは明日から数日間35度以上になるそうですが、街では夏のバーゲンも下火になって、からし色や茶色やグレイの服がショーウインドウに並んでいます。

冬のお洋服を一足先に買おうと思っていらっしゃるとしたら、お願いです、今年から、ファーの付いたものはどうか避けてください。

ジャケットのえり、フードのふち、ショールのふち、ブーツの足首部分、帽子の飾り、ブローチ、キーホルダー、動物のかたちの小物など、毛皮コートだけではなく、いろいろな部分に使われています。気づかずに買う場合もあるでしょう。

ファーには2種類あります。
動物の毛皮(リアル・ファー)と人工毛皮(フェイク・ファー)。

ここで述べる動物の毛皮とは、ミンク、チンチラ、犬猫など、毛皮をとる目的として繁殖された動物の毛皮のこと。犬も?と不思議に思われるかもしれませんが、犬を毛皮目的で繁殖する国が存在します。そのような動物たちは小さな檻に一生閉じ込められ、殺される時は、むろん麻酔もなく、大きな苦痛を伴う残酷な方法で皮を剥がれます。生きたまま剥ぐこともあります。(そのような現場の写真を発表しているブログやホームページやYOUTUBEがありますので、ご自分の目で確かめたい方は調べてみてください。)

それではフェイク・ファーにする?
ちょっと待ってください。実は、フェイク・ファーと表示してあっても本物の毛皮である可能性があるのです。なぜなら、フェイク・ファーよりも本物の毛皮のほうが安く生産される国があるからです。そして皮肉なことに、フェイク・ファーの出現によってリアル・ファーが強調され、「これはフェイクじゃない、本物!」を謳った商品も現れたのです。

すべては消費者の私たちにかかっています。
ファーを買わない。リアル・ファーもフェイク・ファーも。

消費者が求めなければ、ファッション業界もファーを生産する理由がなくなるのです。

動物実験をしていない化粧品を選ぼう

日本の動物たちを少しでも幸せにするために、私たち一人ひとりにできる、小さなことから始めませんか。

そのひとつに、動物実験をしていない化粧品を選ぶ、というすばらしい選択があります。「私たちの会社は動物実験をしていません」と宣言している化粧品を使いましょう。

EU諸国では化粧品の動物実験がほとんど禁止されています。残る最後の3つの動物実験も2013年の3月には禁止されることが決まっているそうです。EU諸国は動物実験をした化粧品を輸入することもできません。なぜ禁止になったのでしょう? それは別の方法が開発されて、動物実験の必要がなくなったからです。

しかし日本の多くの有名化粧品会社が残酷な動物実験を続けています。実験に使われるビーグル犬やウサギは、太陽の下で遊ぶことも、草原や土の匂いも知らず、そして愛も知らないまま、化粧品会社の付属研究所で苦痛を伴う皮膚実験をされ、みじめなだけの短い一生を終えているのです。

次に化粧品を買い換えるときは、このあわれなビーグル犬やウサギのことを想ってください。消費者が変われば、大企業も考えを変えるほかなくなるのです。

日本も化粧品の動物実験をしない国になってほしいと願います。

殺処分のある国から、殺処分のない国に連れてこられる犬猫

    ツーリストが犬猫をドイツに運ぶ

     隣人のテリア・ミックスはスペイン出身

 ドイツには、スペイン、ポルトガル、イタリアなどの南欧や、ギリシャやトルコから連れて来られた犬猫がたくさんいます。街の猫はほとんどが家の中で飼われているので道で出会うチャンスはありませんが、犬は散歩で新顔に出会うと、「どちらから?」という会話になるので、犬の出身国もすぐわかります。
 ちなみに、隣人の犬はスペインのバレンシアで海に沈められる直前に助けられました。たまたまドイツ人ツーリスト夫婦が目撃。「ちょっとちょっと、あんたら何やってんだあ?」と、その場で犬の親子を引き取ったのだそうです。
 EU内であっても動物の移動には「パスポート」が必要です。犬のパスポートとは、狂犬病の予防接種証明書のこと。母犬と幼犬2頭の予防接種を無事スペインで済ませ、夫婦は再びスペインからドイツの自宅までキャンピングカーを運転して戻りました。3頭の犬を乗っけて。
 隣人の男性はダックスフントを老衰で亡くした直後にその犬のことを聞いて、幼犬のほうを引き取ったのです。顔はヨークシャテリアっぽいですが、足がやけに長く、足の速そうなテリア・ミックスです。

      
      「東欧の犬たちを救おう」運動

 東欧も動物愛護意識からはまだ程遠く、ルーマニアのある市では犬の虐殺が繰り返されています。ドイツの動物保護グループは何度も市長に抗議をしましたが、まだ改善されていません。ストリートドッグの撲殺が日常に行われる町って、想像できますか? 
 犬のしつけ教室と犬のホテルを経営している知人のS氏は、仕事の合間にルーマニアの実情をスライドで人々に見せて、ルーマニアの保護団体のために募金活動をしています。
 もちろんルーマニアにも犬を救う人がいるにはいるのですが、東欧の中でも特に貧しい国ですし、そもそも個人で大規模な救出活動は難しいのです。それでも「見てられないから」と自分の家を犬たちの収容所に開放しているルーマニア人や、ドイツとインターネットで連絡し合って、救助活動をしている人たちがいます。
 ドイツの雑誌やテレビがそういった人たちを紹介して募金集めの手伝いをすることがよくあります。こないだも、テレビで、「ドイツから送ってもらったお金のおかげで、この小屋に屋根をつけることができました。これで雨の日も犬たちが濡れずにすみます。本当に感謝しています」という報告をしていました。

     日本の殺処分の事実を広めよう
   
 日本でも、テレビや雑誌で実情をもっともっと公開すればいいのに、と思います。
 一台4500万円も出して、「殺処分トラック」を走らせている町がある事実や、死に至るまで苦しみ悶える殺処分方法を安楽死と見なす政府の方針や、「犬出し日」があって早朝に回収する町があることなどを報道してほしい、と思うのですが。(その種の報道はスポンサーがいい顔しないと聞いています。)
 テレビや雑誌がスポンサーが恐くて報道しないのであれば、インターネットがありますね!
「私も何かしたい。助けたい。でも何をしていいかわからない」と思っているあなた。殺処分の事実をお友達に知らせてください。話題にしてください。私たちの「救いたい」という願いは、いつか大きなエネルギーとなって、日本から殺処分がなくなる日が来る、と私は信じています。まずは、事実を知る、知らせること、が第一歩です。

実験に使われたビーグル犬に暖かいファミリーを!

実験に使われたビーグル犬にも幸せになるチャンスがあります。


ドイツの製薬会社は、実験に使った犬が必要でなくなったら、犬を解放します。
ドイツでは普通、ビーグル犬が使われ、彼らは「ラボ(実験)・ビーグル」と呼ばれています。

そのようなビーグル犬たちはコンクリートの世界しか知りません。この世に空があることも、クンクンいい匂いのする野原があることも知らないし、土の上を歩いたこともないし、他の犬たちと遊んだこともありません。もちろん名前もありません。

ドイツにはこの「実験ビーグル犬」を製薬会社から引き取って、新しいファミリーを探す人たちが何人もいます。

解放されたばかりのビーグル犬は、びくびくおどおどしていて、公園の芝生に降ろされてもどうしたらいいかわからず、座り込んでしまいます。第一、車を見るのだって、乗るのだって生まれて初めてなのです。
でも心配はいりません。これからは新しいファミリーが暖かく見守ってくれるのですから。

「実験ビーグル犬」はすぐに他の犬と遊ぶようになります。早い子だと実験室から出て数時間で芝生の上を他の犬たちとかけっこすることができるようになるのです。名前をもらい、新しい家族から頬ずりされ、寝心地のいいソファで大好きな人の横で寝そべることができるのはもう時間の問題です。

日本の実験に使った犬たちも(もちろん他の動物たちも)「こうなったらいいなあ、こうなりますように」と私は祈っています。