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ドイツからのレポート

     今回はドイツのことお知らせします

 テレビとコンピュータのスクリーンにかじりついていた2週間でした。ある避難所で電話受話器を握り締めた女性の手が大きく震えるのを見たとき、私も苦しくなって泣いてしまいました。
 またあるときは、瓦礫の中で半分残っている家を見ている一家が映し出されました。自分の家がショベルカーで壊されていくのを両親と一緒に見ている男の子。13歳ぐらいのその子は両手で顔を覆い泣き出しました。この光景は彼の脳裏から一生消えずに残るのでしょう。
 この2週間のあいだに、九州にあった家への執着心とセンチメンタルな思慕はかなり消えたような気がします。両親が亡くなり、ついに私は長い思い出のある懐かしい家を半年前に手放しました。 
 故郷の家はショベルカーで破壊され、毎年秋には無数の金色の花をつけたキンモクセイの大木も、父がクリスマスツリーにするつもりで植えたヒマラヤ杉も根こそぎ倒されて更地になっているはずです。
 大木だけでも救いたいと思い、市や県に相談したけれど、大木は無理だ、植え替える場所もお金もないと言われました。家と大木のことを想像するだけで悲しくなっていた私ですが、今回の災害で家族や家を失った人たちの苦悩に比べたら私の感傷など何と小さな、取るに足らないものでしょう。今はそのことを口にするのも恥ずかしいくらいです。

        
 犬猫の保護も気になって、インターネットで調べたり、日本の活動家の人たちに聞いたりしていますが、情報がまだあまり入って来ません。なにしろ被害地が広域であるため、かなりの長期戦になるだろう、とのことです。
 東京に住むオーストリア人の知人は災害に遭った人のゴールデン・レトリーバーを引き取りました。飼い主が病気で入院したので引き取ることにしたのだそうですが、そもそも中・大型犬は避難所に連れて行けないので、その犬の行き場はどこにもない状態でした。友人はすでに4、5頭の犬を飼っていて(どの子も捨てられていた犬)、もう増やすわけにはいかない、残った数頭と連れて母国に帰りたいから、と言っていたのですが。

 犬猫を保護しているグループが現地に入っているそうで、お金を寄付したいと思っている人も大勢いると思います。
しかし、「インターネットでしっかり調べてからにしてください」とのこと。過去に1億円も集まったのに犬猫のためには使わず私腹を肥やしただけの団体があったそうです。

      福島原発事故とドイツ 

 ここで、動物の話題ではないのですが……、福島原発事故でドイツではどんな動きが出ているかについてお知らせします。

 ドイツのテレビやマスコミは最近まで24時間、東北の地震と津波、そして福島の原発の話題だけでした。今やドイツで、「FUKUSHIMA」という固有名詞を知らない人はいないでしょう。

 原発の事故の報道があってからのドイツでの危機感はすごかったです。「一刻も早く日本を脱出しないと!」というような雰囲気でした。
 しかし、日本のニュースを見ても、東京や九州にいる友人や知人の反応からも、それほど強い危機感は感じられず、情報面でドイツと日本とのギャップが大きすぎて、私はかなり戸惑いました。あるドイツ人の友人からは早速、「あなたの知り合いでドイツに避難したい人がいたら、是非うちを使ってって伝えて! 私の家は広いから受け入れられます」というメールが来ました。それに、数年から十何年も音信不通だったドイツ人やアメリカ人の知人たちから一斉にお見舞いのメールが来ました。この人たちの「思い」は日本にも伝わると思います。「思い」もエネルギーだと私は信じていますから。

 日本の政府要人の報告はもどかしく、接続詞や余計な謙譲語がだらだらと長く、結局何を言いたいかさっぱりわからないことがしばしばありました。私が同時通訳だったら、相当、困っただろうと思います。あの「現状報告」を通訳することは到底無理です。
 頻繁に耳に入ってきたのは、「ただちに健康に害があるものではない」という曖昧な表現でした。
「ただちに」の意味は? 1年後は? 5年後は? 政府はこれから先、放射能を浴びてしまった人たちのフォローアップをするでしょうか? 作業員のかたの「やけど」が普通のやけどではないことは確かです。始めのころ、原発で行方不明になった作業員がいるというニュースが流れたけれど、その人たちはどうなったのでしょう? 放射能汚染はなぜ怖いのでしょう? 

 先週、あるドイツの物理学者が言っていました。

「原子力というエネルギーは人間に向いていない」。


      この地球を守りたい……
     
「科学技術においては世界先端を行く日本であるのに、原発の事故が起きたではないか」と発言するドイツの政治家がいます。「日本が先進国であるのに」といつも言うので、私はその政治家を「であるのに氏」と呼んでいます。でも本当ですよね。原発の大事故が日本で起きるなど誰が想像できたでしょう?
 
 2週間前までは原発を推進していた政治家たちもさすがに勝ち目がないと悟ったらしく、意見を180度変えて原発反対を唱え始めました。今日、原発を推進したらドイツ国民からそっぽを向かれるのは間違いないからです。
 本来、10数年後にはすべての原子炉を廃炉にする予定だったドイツも、福島の事故直後に即、7基の原発が停止されました。一応3ヶ月停止ですが、99%このまま廃炉となるでしょう。ドイツ国内の原発がすべてなくなるのはもう時間の問題となりました。(とは言っても、今後ドイツで原発事故の恐怖が去るわけではありません。隣国のフランスではまだまだ原発反対の声が弱く、また東欧には旧式の原発がいくつもあるのですから)。
 
 一昨日ニュースは、北ヨーロッパ上空の大気に放射能に変動が観測された、と伝えていました。福島の原発の影響らしいです。
 原発の事故は、被害がその地域にとどまらず、地球規模の汚染を引き起こすのです。しかも何年も、何十年も、何百年先まで……。

日本の殺処分を安楽死だと勘違いしていませんか

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私たちができることがたくさんあります。1個人の力なんて小さすぎる、殺処分される犬猫はかわいそうだと思うけど私にはどうしようもできないって思っていませんか?

とんでもないことです。私たち1人1人のポジティブなパワーは、次々と波紋になって広がり、いつか社会に大きな影響力を持つに至るのです。

今日、これから。明日、学校で。職場で。家族、友だち、職場の仲間と話してみませんか? 

「日本の殺処分は安楽死ではない」という事実を。

もしも日本の殺処分を廃止することがまだ不可能だというのなら(私は不可能だと思いませんが)、せめて殺処分の方法だけでも、犬猫が苦しまないような方法をとることができないでしょうか?

犬猫たちは絶望のまま、薄くなっていく空気を吸おうと苦しみながら、やがてバタリバタリと倒れます。窒息死です。「眠るように死ぬ」のでありません。苦しみながら死んでいくのです。

日本の環境省のお役人は、これを安楽死だと見なしています。

どうかこの事実を、学校で、職場で、家庭で話題にしてください。
多くの人が事実を知ること。事実を知らせること。「犬猫がかわいそう」と哀れに思うだけでは足りないのです。

第一歩は、まわりの人に話す。

犬猫たちの、すばらしい未来につながるよう、第一歩を踏み出しませんか? 

犬猫を殺さない国があります

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ご存知でしたか? 世の中には犬猫を殺さない国があることを。

ドイツ、オーストリア、スイスがそうです。その国々では、ペットとして飼われた動物を「殺処分する」という概念が始めからありませんでした。「要らなくなったから死なせるなんて、そんな恐ろしいことはできない」と言うのです。

日本でそのことを話すと、「じゃ、要らなくなった犬猫はどうするのですか?」と、よく聞かれます。

「動物ホーム」に収容されます。(ドイツ語でティアハイム。ティアは動物、ハイムはホームの意)。私が住むドイツには大小合わせて800以上の「動物ホーム」があります。

なぜ「犬猫ホーム」と呼ばないのかって? それは、犬猫だけでなく、モルモット、ネズミ、ウサギ、チンチラ、フェレット、小鳥も収容されるからです。ペットとして飼われていた山羊や、豚がいるホームだってあるんです!

「動物ホーム」で、次の飼い主が決まるまで過ごします。

健康な犬猫やペットの動物を人間の勝手で殺処分することは法的にも人道的な観点からも許されることではない、と見なされています。

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